EmDashをとりあえず使ってみたい方へ。最速でCMS環境を作るまでの流れ

目次
  1. Step1:サイトを置くためのフォルダを作ろう
  2. Step2:事前準備としてNode.jsをインストールしよう
  3. Step3:EmDashを自分のパソコンにインストールしよう
  4. Step4:Cloudflareにアップ(デプロイ)しよう
    1. アカウント作成
    2. クレジットカード登録
    3. wrangler.jsonc
    4. Cloudflareにアップ(デプロイ)
  5. Step5:EmDashのサイトを確認しよう
  6. おわりに

管理画面から記事を更新するCMSというとWordPressをイメージする方が多いと思いますが、今の時代のCMSのスタンダードになる可能性も秘めているとして話題となっているのがEmDash(エムダッシュ)です。

Cloudflareが開発したCMSで、自らが「WordPressの精神的後継」と謳っています。

WordPressとどう違うのか、何が新しいのか、気になることがたくさんあると思いますが、百聞は一見にしかず。細かい理屈は置いておいて、まずは導入して公開するまでを手を動かしながら確認してみましょう!

Step1:サイトを置くためのフォルダを作ろう

まず、空のフォルダを1つ作ります。

Finderでフォルダを作ったところ。my-emdash-siteという名前のフォルダが赤枠で示されている

名前は何でもいいです。ここでは my-emdash-site にしました。

作ったフォルダを、VS Codeで開きます。あとの作業は全部この中で終わります。

VS Codeでmy-emdash-siteフォルダを開いた状態。中身はまだ空

まだ中身は空っぽです。

Step2:事前準備としてNode.jsをインストールしよう

用意するのはこれだけです。VS Codeのターミナル(メニューの「表示」→「ターミナル」で開きます)で、入っているか確かめます。

node --version
VS Codeのターミナルでnode --versionを実行し、v26.13.0と表示された

v22.23.4以上が出ればOKです。入っていなければ公式サイトからインストールしてください。

Step3:EmDashを自分のパソコンにインストールしよう

さきほどのフォルダで、これだけ。

npm create emdash@latest .

最後の . は「いま開いているフォルダの直下に入れる」という意味になります。付けないと、いまのフォルダの中にもう1つフォルダが作られてしまいます。

対話形式でいくつか聞かれます。

npm create emdash@latest の対話。デプロイ先・テンプレート・パッケージマネージャ・依存関係・サンドボックスプラグインの5つを聞かれている

聞かれたのは5つで、今回は以下のように答えています。

聞かれたこと答えたこと
どこにデプロイするかCloudflare Workers
テンプレートBlog
パッケージマネージャnpm
依存関係を入れるかYes
サンドボックスプラグインを使うかNo

最後の「サンドボックスプラグイン」は画面にも出ていますが、これを有効にするとWorkersの有料プランが必要になります。まずは無料で動作を確認したいので、ひとまずはNoのままにします。

そのまま起動します。

npm run dev

デフォルトだと http://localhost:4321/ で、いまの画面を見ることができます。

ローカルで表示したEmDashのサイト。My Blogというブログのトップページ

もうサイトとして動いています。記事を書く管理画面は http://localhost:4321/_emdash/admin です。

Step4:Cloudflareにアップ(デプロイ)しよう

ここからがCloudflareと繋いで公開する作業になります。

EmDashの場合はレンタルサーバーではなく、Cloudflareを使います。WordPressでいうとレンタルサーバーを契約するところですが、こちらは契約も月額も発生しません。

アカウント作成

持っていない方は、まずはCloudflareのアカウントを作りましょう。アカウントは無料で作れます。

https://dash.cloudflare.com/sign-up

Cloudflareのサインアップ画面。Google・Apple・GitHubのボタンと、メールアドレス・パスワードの入力欄が並んでいる

メールアドレスとパスワードを入れるか、Googleアカウントでもそのまま作れます。

クレジットカード登録

1つだけ注意があります。画像の置き場(R2)だけはクレジットカードの登録が必要です。

カード登録
Workers(サイト本体)不要
D1(データベース)不要
R2(画像の置き場)必要

無料枠に収まっていても、使い始めるときに登録の手続きだけは求められます。場所はダッシュボードの Storage & databases → R2 → Overview です。

登録しても、無料枠の中なら請求は来ません。ここで済ませておくと、このあとで止まりません。

wrangler.jsonc

Cloudflareに出すための設定が、wrangler.jsonc に書かれています。

{
  "name": "my-emdash-site",
  "d1_databases": [
    { "binding": "DB", "database_name": "my-emdash-site" }
  ],
  "r2_buckets": [
    { "binding": "MEDIA", "bucket_name": "my-emdash-media" }
  ]
}

name / database_name / bucket_name は変えていいところで、そのままCloudflare上での名前になります。

とくに name はURLになります。

my-emdash-site.<アカウントのサブドメイン>.workers.dev

ここはフォルダ名とは連動しません。2つ目のサイトを作るときは、ここを変えてからCloudflareにデプロイしてください。同じ名前のままだと、1つ目と同じ場所に上書きされます。

Cloudflareにアップ(デプロイ)

Cloudflareにログインします。ブラウザが開いて承認するだけです。

npx wrangler login

承認するとこの画面になります。

Authorization granted to Wrangler と表示された画面

ここまで来たらブラウザは閉じて大丈夫です。

あとはデプロイするだけ。

npm run deploy
wrangler deploy のログ。バインディングの一覧とworkers.devのURLが出ている

データベースも画像の置き場も、このとき勝手に作られます。先に用意しておく必要はありません。ログの bindings の欄が、作られたものの一覧です。

作られたもの
D1 Databaseデータベース
R2 Bucket画像の置き場
KV Namespaceログイン状態の保存
Images画像のリサイズ
AssetsCSSや画像などの配信

最後に workers.dev のURLが出ます。これがサイトのアドレスです。

Step5:EmDashのサイトを確認しよう

出てきたURLを開くと、セットアップの画面が出ます。サイト → アカウント → ログインの3ステップです。

サイト名を決めたら、次はアカウントです。

アカウントを作成の画面。メールアドレスと名前を入れる

そして最後がログイン方法です。

アカウントを保護の画面。パスキーの説明が並んでいる

パスワードではなくパスキーです。覚えるパスワードはありません。

無料プランではメールが送れないので、事実上パスキー一択になります。なくすとログインできなくなるので、iCloudキーチェーンなど同期される場所に保存しておくのが安心です。

パスキーを作ると、ダッシュボードが開きます。

EmDashのダッシュボード。下書き1・メディア7・ユーザー1と、最近の更新が並んでいる

サンプルの記事が7本入った状態で、すぐ書き始められます。

おわりに

フォルダを1つ作るところから、公開されたURLで管理画面が開くところまで。コマンドを中心に、CMS環境がひととおり出来上がりました。サーバーの契約も、データベースを作る作業もありません。

実際にデザインを整えたり、管理画面をカスタマイズしたりする場合は、ここから作業が発生します。ただ、立ち上げるまではめちゃくちゃ簡単にできることは、イメージしていただけたかと思います。

EmDashは今後スタンダードになる可能性のあるCMSです。状況に応じて選択できるように、今のうちに触っておきましょう!

WordPressでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

ちょっとしたお困り事からサイト全体のリニューアルのようなご依頼まで、お悩みに応じて柔軟に対応いたします。

この記事を書いた人

はにわまん

HPcode代表。300件以上のWordPress案件を対応してきました。ちょっとしたWordPressのカスタマイズからブロックテーマでのリニューアルまで。更新できるWordPressサイトが好きです。